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貼雑年譜 江戸川乱歩推理文庫 特別補巻
『貼雑年譜 江戸川乱歩推理文庫 特別補巻』
著者:江戸川乱歩
定価:4,200円(税込)
1956年1月 東京・銀座の明治屋でのミステリ・クラブの例会。
右列上から永瀬三吾、宇野利泰、双葉十三郎、延原謙(会長)、
黒沼健夫人、日影丈吉。
中央上から村崎敏郎、長谷川修二、江戸川乱歩(顧問)。
左列上から永戸俊雄、植草甚一、阿部主計。
「貼雑年譜」は江戸川乱歩の自伝的資料を集成したもので、門外不出の労作であった。
乱歩は時に「貼雑帖」とも呼んでいるが、自家製本の原本の題箋には「年譜」とある。
その成立の事情は「序」に記されているように、「時局のため文筆生活が殆んど不可能となったので暫く休養する事にした。その徒然にふとこの貼雑帖を拵えて置くことを思い立った」のである。
昭和十四年三月三十一日に、警視庁検閲課では、乱歩の「芋虫」の全篇の削除を命じた。表向きの発売禁止はこの一篇であったが、乱歩はその翌月には早くも「隠栖の決意をなす」、と自分の年譜に書きこんでいる。
乱歩の著作は新潮文庫六種、春陽堂の日本小説文庫の十八種が、十五年末ごろまでは版を重ねていたのだが、十六年からは少年物まで、その筋の意向をくんで、出版社側から重版を見合わせるようになった。これでは全作品が禁止になったと同様であった。
十六年の春ごろからは、雑誌社から乱歩に筆名を変えてまったく別のものを発表してはどうかと勧めるほどであったが、その気力を振るいたたせるには至らなかった。
その傷心の時期に編まれたのが本書で、序文もこの年の四月初旬となっている。
(本文より一部抜粋)
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